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「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」Premiere Ceremonyレポート|アーティストから裏方まで、エンタメを支えるすべての人々に向けられた光

国内最大規模の国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」のPremiere Ceremonyが6月13日に東京・SGC HALL ARIAKEで開催された。

音楽業界の主要5団体(日本レコード協会、日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、日本音楽出版社協会、コンサートプロモーターズ協会)が垣根を越えて設立した、一般社団法人カルチャーアンドエンタテインメント産業振興会(CEIPA)による音楽アワード「MUSIC AWARDS JAPAN」。「世界とつながり、音楽の未来を灯す。」というコンセプトのもと、2025年5月に初回の授賞式が実施された。

MAJ2026では、昨年から規模を拡大して計78部門が設けられた。最優秀作品およびアーティストは、アワードにエントリーされたアーティストやクリエイターをはじめとする約5000人の音楽関係者による投票を経て決定。6月13日昼に行われたPremiere Ceremonyでは全78部門中、64部門の結果が発表され、受賞者に“THE RUBY”のトロフィーが贈られた。

MUSIC AWARDS JAPAN 2026」 全78部門の最優秀作品 / アーティストの一覧はこちら

Premiere Ceremonyでは、森香澄と谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)の進行のもと受賞結果が発表された。会場では、音楽プロデューサー本間昭光がバンドマスターを務める生バンドが、大沢誉志幸「そして僕は途方に暮れる」、RADWIMPS「有心論」、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「世界の終わり」など、時代やジャンルを越えた名曲のワンフレーズをブリッジでつなぎながらセレモニーを彩った。

最優秀J-POP楽曲賞に米津玄師「IRIS OUT」、最優秀ヒップホップ / ラップ楽曲賞にCreepy Nuts「doppelgänger」、最優秀R&B / コンテンポラリー楽曲賞に藤井風「Prema」が選ばれる中、最優秀インストゥルメンタル楽曲賞にはKan Sano「神様のメロディ」が輝いた。約15年前に発表した楽曲を、映画「孤独のグルメ」のために新録したこの曲について、Sanoは「『孤独のグルメ』のスタッフの皆さんと監督の松重(豊)さんと音楽の神様に感謝したいと思います」とトロフィーを手に語った。また、「イケナイ太陽」が最優秀リバイバル楽曲賞に輝いたORANGE RANGEは、「この曲を出したのは2007年なので、19年の時を経てこういう形で受賞できて本当にうれしいです。今ルビーを手にして頭に浮かぶのはスタッフさんたちのこと。そんなスタッフさんたちの思いを“背負って”という表現は違うと思うで、“ひとつにしながら”また精進していきたいと思います」と語り、さらなる活動への意欲を見せた。

「神様のメロディ」で最優秀インストゥルメンタル楽曲賞を受賞したKan Sano。

・最優秀J-POP楽曲賞:IRIS OUT / 米津玄師

・最優秀ヒップホップ / ラップ楽曲賞:doppelgänger / Creepy Nuts

・最優秀R&B / コンテンポラリー楽曲賞:Prema / 藤井風

・最優秀インストゥルメンタル楽曲賞:神様のメロディ / Kan Sano

・最優秀リバイバル楽曲賞:イケナイ太陽 / ORANGE RANGE

 

近年、J-POPの海外進出を語るうえで欠かせない存在となっているアニメ作品。今年もアニメをきっかけに大きな広がりを見せた楽曲が数多く生まれたが、そんな楽曲を表彰する最優秀アニメ楽曲賞に輝いたのは、サカナクションが「チ。 ―地球の運動について―」のオープニング主題歌として書き下ろした「怪獣」だった。山口一郎(Vo, G)はバンドにとって初のアニメ主題歌となったこの曲について、「作者の魚豊くんや多くのスタッフさんにたくさんプッシュしてもらって、このアニメの話をいただいてこうして無事賞をいただくことができました。本当にありがとうございます」とコメントした。また、米津玄師が劇場版「チェンソーマン レゼ篇」に提供した「IRIS OUT」もこのアワードで大きな存在感を示す結果に。同曲はアジア、ヨーロッパ、北米、中南米の4地域で最も支持された「Best Japanese Song」として評価された。このほか、「匙ノ咒」が最優秀ボーカロイドカルチャー楽曲賞に輝いたr-906は、友人や家族への感謝を述べるとともに、「何よりボカロを使って作品を上げてくださってる皆さんにお礼を申し上げたいと思います。これからもがんばっていきましょう」とコメントし、同志のクリエイターたちにエールを送った。

「怪獣」で最優秀アニメ楽曲賞を受賞したサカナクション。

・最優秀ボーカロイドカルチャー楽曲賞:匙ノ咒 / r-906

・最優秀アニメ楽曲賞:怪獣 / サカナクション

・最優秀クロスボーダー・コラボレーション楽曲賞:2(feat. Lee Youngji)/ 星野源、Lee Youngji

・最優秀DJ賞 in association with JDDA:¥ØU$UK€ ¥UK1MAT$U

・最優秀アナログレコード・セールス特別賞:SONGS / SUGAR BABE

 

・Best Japanese Song in Asia:IRIS OUT / 米津玄師

・Best Japanese Song in Europe:IRIS OUT / 米津玄師

・Best Japanese Song in North America:IRIS OUT / 米津玄師

・Best Japanese Song in Latin America:IRIS OUT / 米津玄師

 

ロックバンドやアイドル、ネット発など、ジャンルのみならず楽曲の届け方やパッケージも多様化している現在の音楽シーン。King Gnu、ONE OK ROCK、RADWIMPS、スピッツらがノミネートされた最優秀ロックバンド / ソロアーティスト賞に輝いたのはサカナクションだった。トロフィーを受け取った山口は「僕らは自分たちをロックバンドという自覚はあまりしてないのですが、こういうカテゴリーの中で評価していただけることが本当にありがたいと思ってます。療養して休んでいた期間を経ての活動で、こうして賞をいただけたことは自信になります」と語った。また、全国のラジオ局が選ぶ「受賞後にブレイクが期待できる国内アーティスト」を称える賞・ラジオ特別賞 Radio Rising Artist of the YearはシンガーソングライターのRol3ertが受賞。「世界を最初から目指していて、そういう中でこういう素敵な賞をいただけて本当にうれしいです」と喜びを語った。

最優秀ロックバンド / ソロアーティスト賞を受賞したサカナクション。

・最優秀ダンス&ボーカルアーティスト賞(グループ / ソロ):HANA

・最優秀ロックバンド / ソロアーティスト賞:サカナクション

・最優秀R&B / コンテンポラリーアーティスト賞:藤井風

・最優秀デジタルカルチャーアーティスト賞:ハチ

・最優秀K-POPアーティスト賞:BTS

・ラジオ特別賞 Radio Rising Artist of the Year:Rol3ert

 

また国内アーティストのみならず海外アーティストを対象とした賞も発表された。各国の主要アワードで評価された楽曲を讃える部門では、Hindiaのソロプロジェクトで知られるインドネシアのシンガーソングライターBaskara Putraや、フィリピンのロックバンドCup Of Joe、ベトナムの歌手Hoa Minzyらが登壇。時折日本語を交えながら受賞の喜びを語った。さらに発表の合間には、Cup Of Joeにより生パフォーマンスも。日本の音楽だけでなく、世界各国の音楽にもスポットを当てるMAJの特色を印象付けた。

Baskara Putra(Hindia)
Hoa Minzy
Cup of Joeによるパフォーマンスの様子。

・Korean Popular Music特別賞:POWER / G-DRAGON

・Thai Popular Music特別賞:My Heart Follows You / YOUNGOHM

・Indonesian Popular Music特別賞:everything u are / Hindia

・Vietnamese Popular Music特別賞:Bac Bling / Hoa Minzy

・Philippine Popular Music特別賞:Multo / Cup of Joe

 

今年のMAJでは、アーティストのみならずクリエイターやスタッフに焦点を当てた賞を新設。普段からアーティストの活動をクリエイティブ面で支える、エンタテインメントを形作るうえで欠かせない人々をたたえる時間が設けられ、それぞれトロフィーを受け取った受賞者たちは制作の苦労を明かしながらも、「1人ではなくチームで受賞した賞」と口をそろえた。

 

・ライブスタッフ功労賞 in association with 日本舞台技術スタッフ団体連合会:株式会社クリエイト大阪 相談役 金一浩司(舞台監督)

・最優秀ライブ美術大道具スタッフ賞 in association with 日本舞台技術スタッフ団体連合会:日本ステージ株式会社 箕輪理博、安居宏記 / Mrs. GREEN APPLE「DOME TOUR 2025 "BABEL no TOH"」

・最優秀ライブ照明スタッフ賞 in association with 日本舞台技術スタッフ団体連合会:株式会社アカリセンター 本田祐介 / サカナクション「SAKANAQUARIUM 2025 “怪獣”」

・最優秀ライブ音響スタッフ賞 in association with 日本舞台技術スタッフ団体連合会:株式会社アコースティック 佐々木幸生、八木嘉己、笠井宏友 / サカナクション「SAKANAQUARIUM 2025 “怪獣”」

・ライブスタッフ功労賞 in association with 日本舞台技術スタッフ団体連合会:株式会社クリエイト大阪 相談役 金一浩司(舞台監督)

 

・最優秀アートワーク賞 in association with JAGDA:怪獣 / サカナクション

・グランプリエンジニア賞 in association with PMRAJ:丸山武蔵(ミキシング&マスタリング・エンジニア) / 「acclimation」より「TFL」 jjean

・学生クリエイター奨励賞 in association with 京都芸術大学:anna's cradle / brooks

 

また同じく今年から新設された最優秀劇中伴奏音楽賞では、映画部門で「国宝」の原摩利彦、ドラマ部門でNHK連続テレビ小説「ばけばけ」の牛尾憲輔、アニメ部門で「LAZARUS ラザロ」のKamasi Washington、Bonobo、Floating Pointsが受賞した。

「国宝」で最優秀劇中伴奏音楽賞(映画)を受賞した原摩利彦。

・最優秀劇中伴奏音楽賞(映画):「国宝」 / 原摩利彦

・最優秀劇中伴奏音楽賞(ドラマ):NHK連続テレビ小説「ばけばけ」 / 牛尾憲輔

・最優秀劇中伴奏音楽賞(アニメ):「LAZARUS ラザロ」 / Kamasi Washington、Bonobo、Floating Points

 

本アワードで大きな存在感を示したのはアイドルグループM!LK。昨年、「イイじゃん」のヒットで一躍脚光を浴び、今年もヒット曲を連発、音楽番組のみならずバラエティでも活躍する彼らは、Premiere Ceremonyで以下4部門を受賞した。最優秀バイラル楽曲賞の受賞時には、「僕たちは結成12年目になるんですけど、正直、音楽とか表現の正解はわかってない。でも12年間、ファンの方を喜ばせたくてここまでやってきました。なので僕らが導き出した答えは、み!るきーず(M!LKファンの呼称)を喜ばせたいということだけです。今回この賞をいただけて、まずはじめにファンの方々に報告したいです。ありがとうございます」とコメントし、感謝の思いを語った。また、ファミリーソング特別賞の受賞コメントでは、曲名にかけて「嬉しすぎて滅!」と喜びを表現して会場を沸かせた。

M!LK

・最優秀バイラル楽曲賞:好きすぎて滅! / M!LK

・カラオケ特別賞 カラオケ・オブ・ザ・イヤー: J-POP POWERED BY DAM & JOYSOUND:好きすぎて滅! / M!LK

・ファミリーソング特別賞 家族が選んだベストソング 2025 POWERED BY 家族アルバム みてね:好きすぎて滅! / M!LK

・最優秀ボーイズアイドルカルチャー楽曲賞(グループ / ソロ):好きすぎて滅! / M!LK

 

誰でも参加できる楽曲リクエストサービス「USEN 推し活リクエスト」のランキングでにおいて、圧倒的な支持を受けてリクエスト特別賞 推し活リクエスト・アーティスト・オブ・ザ・イヤー powered by USENに輝いたのは櫻坂46。メンバーを代表して副キャプテンの山﨑天は「今の日本は素敵なアイドルであふれていて、そんな中で櫻坂46にしかできないことってなんだろうと自分自身を見つめて戦ってきました」とこれまでの活動に思いを馳せる。そして「こんな景色を見られるとは思ってなかったので、本当にこれはBuddies(櫻坂46ファンの呼称)のおかげだと思っています。これからも皆さんの期待に応え、それを超えていけるように精一杯努力したいと思います」とコメントし、ファンへの感謝と今後への決意を語った。

リクエスト特別賞 推し活リクエスト・アーティスト・オブ・ザ・イヤー powered by USENを受賞した櫻坂46。

この日、生パフォーマンスを披露した上原ひろみは、2025年発表のアルバム「OUT THERE」で最優秀ジャズアルバム賞を受賞。「これからも1本1本のライブ、1枚1枚のアルバムを大切に。音楽に携われる幸せを感じながら日々精進していきたいと思います」と喜びを語り、「このカテゴリーで一緒にノミネートされた素晴らしいミュージシャンの方々と、これからもジャズを盛り上げていけたらと思います」とコメントした。また映画「国宝」のオリジナルサウンドトラックで最優秀サウンドトラックアルバム賞を手にした原摩利彦は、「誰にも制限されることなく思う存分作曲できた」と制作を振り返り、誰もが自由に創作活動を行える平和な社会への願いを口にした。

上原ひろみによるパフォーマンスの様子。

昨年に続き「最優秀オルタナティブアーティスト賞」を受賞したのは羊文学。塩塚モエカ(Vo, G)は、さまざまな挑戦を重ねたというこの1年を振り返り、「面白いことやわがままを聞いてくれたメンバーやスタッフの皆さんに感謝してます。そして、こうして評価してくれたファンの皆さんにも改めてお礼を言いたいです」と深い感謝を伝えた。

最優秀オルタナティブアーティスト賞を受賞した羊文学。

ここまで計64部門の発表を終え、Premiere Ceremonyの最後を飾ったのは、BOOM BOOM SATELLITESの中野雅之(Programming, B)とThe Novembersの小林祐介(Vo, G)によるロックバンドTHE SPELLBOUND。彼らは「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」のアンセムに使用されている「KICK IT OUT」を披露し、ダイナミズムに満ちた力強いバンドサウンドを響かせた。

 

・最優秀ロングヒットアルバム賞:HELP EVER HURT NEVER / 藤井風

・最優秀ジャズアルバム賞:OUT THERE / 上原ひろみ Hiromi's Sonicwonder:

・最優秀クラシックアルバム賞:Joe Hisaishi Conducts / 久石譲、エラ・テイラー、東京混声合唱団、フューチャー・オーケストラ・クラシックス

・最優秀サウンドトラックアルバム賞:国宝 オリジナル・サウンドトラック / 原摩利彦

 

・最優秀ダンス・エレクトロニック楽曲賞 in association with JDDA:GALA / XG

・最優秀ボーイズアイドルカルチャー楽曲賞(グループ / ソロ):好きすぎて滅! / M!LK

・最優秀ガールズアイドルカルチャー楽曲賞(グループ / ソロ):とくべチュ、して / =LOVE

・最優秀ヒップホップ / ラップアーティスト賞:Creepy Nuts

・最優秀オルタナティブアーティスト賞:羊文学

・最優秀J-POPアーティスト賞:Mrs. GREEN APPLE