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KroiとChevonが血の通った音楽をぶつけ合った一夜「MUSIC AWARDS JAPAN WEEK」ツーマンライブレポート

KroiとChevonによるツーマンライブ「MUSIC AWARDS JAPAN WEEK SPECIAL LIVE Kroi × Chevon 2-Man Live」が、6月9日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で開催された。

6月13日に授賞式が行われた国内最大規模の国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」。これに先駆け、6月5日から13日までの期間を「MUSIC AWARDS JAPAN WEEK」として、お台場・青海エリアを中心に東京各地でさまざまなイベントが開催された。KroiとChevonによるツーマンライブも、その一環として行われたものだ。

Kroi

バースデーを迎えたChevon「存分に暴れてやろうぜ!」

まずはオープニングアクトとして、東京発の4人組バンド、セブンス・ベガが登場。自らを“シティロックバンド”と称する彼女たちは、80年代を想起させるサウンドと、技巧的なフレーズを織り交ぜたアンサンブルで会場を温めた。

セブンス・ベガ

続いて札幌発の3人組バンド、Chevonが登場。今年4月にメジャーデビューを果たし、神奈川・横浜アリーナや東京・日本武道館での単独公演も予定している彼らは、その勢いを感じさせるステージを展開した。1曲目の「冥冥」では、オオノタツヤ(B)がスラップベースを響かせ、Ktjm(G)は鋭いリフで楽曲を牽引。続く「大行侵」では、谷絹茉優(Vo)が広い音域を活かした縦横無尽のボーカルとシャウトを響かせ、大きな歓声を浴びた。この日はChevonの結成5周年記念日であり、谷絹は「今日はChevonのバースデー。存分に暴れてやろうぜ!」と呼びかける。3人はその言葉に続けて「Banquet」を披露すると、そこから最新曲「Capretto」へとつなげ、バンドの現在地を示した。

「オープニングアクトがあったから、最初から声が出てるけど、Kroiまで余力残そうとしてるな? ここで限界迎えて、Kroiで限界突破してもらえますか!?」という谷絹の煽りに応えるように、フロアの熱気はさらに高まっていく。Chevonはライブ中盤に「春の亡霊」「さよならになりました」「サクラループ」と春の楽曲を続けて披露。その後はオオノとKtjmが競い合うようにソロを繰り広げ、「銃電中」で再び会場の熱量を引き上げた。

ラストのMCでは谷絹が、AIに仕事が代替されていく時代について触れながら、「それでも、血の通った音楽は取って代われない」と語る。そして観客に「あんたらはそれを求めて来てるんだよな? だったら最後まで、血の通ったライブを、血の通った音楽を。殺し合いしましょうや」と呼びかけた。終盤、3人は「FLASH BACK!!!!!!!!」「ダンス・デカダンス」でフロアを大きく揺らしながら、Kroiへとバトンをつないだ。

谷絹茉優(Vo / Chevon)
Ktjm(G / Chevon)
オオノタツヤ(B / Chevon)

演奏の熱量を極限まで高めたKroi

R&Bやファンク、ソウル、ロック、ヒップホップなど、多彩なジャンルを横断する音楽性で支持を集める5人組バンド・Kroi。今年1月に初のアリーナツアーを成功させた彼らは、この日も自在なグルーヴと即興性に富んだ演奏でフロアを揺らした。メンバー全員がステージにそろうと、内田怜央(Vo)は観客に「みなさん調子どうですか?」と呼びかけ、そのまま「Juden」を歌い始める。ソウルフルな歌声が響く中、曲中には長谷部悠生(G)、千葉大樹(Key)、関将典(B)、益田英知(Dr)、そしてティンバレスを叩く内田によるソロ回しが展開され、フロアから大きな歓声が上がった。

「素敵な企画に呼んでいただいて、ありがとうございます。いい日だったなと思えるラストにしたいと思います」という内田の挨拶に続き、関と千葉が奏でるフレーズから自然発生するように「Page」の音像が立ち上がる。さらに「Monster Play」では観客も拳を突き上げながらともに歌い、会場の一体感は高まっていった。

前の2組によって温められたフロアの熱気を受け、内田は「めっちゃ盛り上がってるね。さぞブチ上がるライブを経験したんでしょうね、あなたたちは」と笑顔を見せる。その後も各メンバーが自在に存在感を発揮しながら、有機的なアンサンブルを展開。観客をそのグルーヴへと引き込んでいった。

ラストに披露されたのは「Fire Brain」。観客に「踊りたい人はブチブチに踊って、聴きたい人はめっちゃ聴いて、悔いの残らないようにして帰ってください」と伝えながら、バンド自身もその言葉を体現するように演奏の熱量を極限まで高めていく。熱気と高揚感を会場に残して、Kroiはステージをあとにした。

内田怜央(Vo / Kroi)
Kroi
Kroiによるライブの様子。

取材・文 / 蜂須賀ちなみ 撮影 / 柴田恵理