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King Gnu「CEN+RAL」ツアー横浜で大団円!アリーナのド真ん中で放った轟音、降り注いだ狂騒

King Gnuが7月15日に神奈川・横浜アリーナで「King Gnu CEN+RAL Tour 2026」のファイナル公演を行った。

King Gnu(Photo by Tomoyuki Kawakami)

センターステージから放たれた4人の音

2月21、22日の宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ公演を皮切りに、バンコク、香港、台北、ソウルという海外4都市を含め、King Gnu史上最多となる15都市で29公演が行われたこのツアー。7月14、15日に行われた横浜アリーナ公演は、このツアーを締めくくる追加公演として実施された。彼らが横浜でライブを実施するのは2023年6月の日産スタジアム公演以来約3年ぶりのこと。会場には満員となる3万人以上の観客が詰めかけ、5カ月におよぶロングツアーの大団円を見届けた。

King Gnu(Photo by Tomoyuki Kawakami)
King Gnu(Photo by Tomoyuki Kawakami)

会場に1歩足を踏み入れると、来場者の目に飛び込んでくるのはアリーナの中央に配された正方形のステージ。ツアービジュアルのモチーフにもなった、この特徴的なセットを舞台にどんなステージが展開されるのか──。客席の期待が高まっていく中、ステージ上部の十字型のLEDビジョンに「KING GNU」の文字が浮かび上がる。熱烈な歓迎の中で舞台に上がった常田大希(Vo, G)、勢喜遊(Dr, Sampler)、新井和輝(B)、井口理(Vo, Key)が向かい合い、「歌え!」の声とともに「AIZO」の轟音で口火を切ると、この瞬間を待ち望んだ大歓声が360°の客席から降り注いだ。

「King Gnu CEN+RAL Tour 2026」横浜アリーナ公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)
「King Gnu CEN+RAL Tour 2026」横浜アリーナ公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)

聴衆の熱狂を追い風に「Flash!!!」でさらにギアを引き上げると、続く「どろん」では新井が、「Teenager Forever」では井口がステージを降り、アリーナ通路を駆け巡りながらオーディエンスの声を求めて狂騒を加速させていく。骨太なグルーヴで体を揺らす「Vinyl」に、ダンサブルなビートと浮遊感あふれるボーカルが心地よく響いた「TWILIGHT!!!」。冒頭からキラーチューンを惜しみなく仕掛ける4人のパフォーマンスに、場内の熱は高まり続けた。

新井和輝(B)(Photo by Toshio Ohno)
新井和輝(B)(Photo by Toshio Ohno)

「最後まで本気で楽しんでくれますか」

「ねっこ」を届け、ここで井口は「28公演終えて、『CEN+RAL Tour』、ラストナイトでございます!」と口を開く。そして「今ツアーから『声出してほしい』とか『本気で自由に楽しんでほしい』と言ってきました。今日、最後まで本気で楽しんでくれますか!」と力強く聴衆に呼びかけた。そんな彼の煽りに応じるように「Prayer X」では歌い出しからオーディエンスのシンガロングが響き渡り、続く「Tokyo Rendez-Vous」では井口と常田によるボーカルのコントラストと観客のアグレッシブな歌声がカオティックな楽曲の世界観を鮮やかに押し広げていく。新井の巧みなベースプレイが光る「Slumberland」へと進むと、今度は常田がステージを降りてアリーナへ。拡声器を手に通路を駆け抜ける彼の「踊れ!」の号令によってバンドと聴衆の一体感はより強固なものとなり、ひりつくほどの熱狂が会場に充満した。

常田大希(Vo, G)(Photo by Toshio Ohno)
常田大希(Vo, G)(Photo by Toshio Ohno)
勢喜遊(Dr, Sampler)(Photo by Toshio Ohno)
勢喜遊(Dr, Sampler)(Photo by Toshio Ohno)
新井和輝(B)(Photo by Toshio Ohno)
新井和輝(B)(Photo by Toshio Ohno)
井口理(Vo, Key)(Photo by Toshio Ohno)
井口理(Vo, Key)(Photo by Toshio Ohno)

4人がすさまじいほどの集中力をもって演奏に没頭するセンターステージは、灼熱のエナジーを放出する惑星のコアのようにも、強力な引力で聴衆を飲み込んでしまうブラックホールのようにも機能していた。幻想的なギターサウンドがアリーナに響き渡った「NIGHT POOL」を皮切りとした中盤の時間には、「白日」「破裂」などで繊細かつドラマチックなアンサンブルが紡がれ、オーディエンスはそれに引き込まれるようにじっくりと耳を傾ける。オレンジ色の柔らかな光の中で井口が豊かなボーカル表現を聴かせた「CHAMELEON」を経て、常田によるピアノの音色が導いたのは「The hole」。乾いたリムショットが印象的な勢喜のミニマルなドラミング、新井による重厚なシンセベース、切実な感情を乗せた井口の歌声。ピンスポットに浮かび上がる4人が創出する緻密なサウンドスケープは、その場の誰をも魅了して離さない力をたたえていた。

常田大希(Vo, G)と勢喜遊(Dr, Sampler)。(Photo by Kosuke Ito)
常田大希(Vo, G)と勢喜遊(Dr, Sampler)。(Photo by Kosuke Ito)
井口理(Vo, Key)(Photo by Kosuke Ito)
井口理(Vo, Key)(Photo by Kosuke Ito)

360°の観衆との熱い一体感の中で

内省的なムードを無数のレーザー光線が切り裂いた「一途」でライブは劇的な転換を見せ、怒涛のごとくクライマックスへと突き進んでいく。LEDビジョンに浮かび上がった「阿修羅」の3文字に客席が大いに沸いたアッパーチューン「):阿修羅:(」では、常田がドライブ感あふれるギターソロを奏でて勢いを加速。そして彼が「まだまだ声出せるんじゃないの?」と焚き付けなだれ込んだ「SPECIALZ」では4人の放つエッジィな轟音に聴衆が歓喜の声を上げる。「最悪で最高」というキャッチーなフレーズのリフレインが広大なアリーナ空間に響き渡ったのは「SO BAD」。ステージの四方とアリーナエリアの各所からスパークラーが勢いよく噴き上がる中、アバンギャルドな演奏の勢いと狂騒のムードは最高潮まで高まっていった。

勢喜遊(Dr, Sampler)(Photo by Toshio Ohno)
勢喜遊(Dr, Sampler)(Photo by Toshio Ohno)

「楽しんでる? もうツアー終わるぜ?」と客席へ向けフレンドリーに語りかけた勢喜が「昨日ついにね、娘が俺のこと『とっと』って言った」と報告すると、井口の「勢喜遊の娘に捧げる1曲」という声から「Don't Stop the Clocks」が披露されるという穏やかなひと幕も。流れるように展開した「MASCARA」のメロディアスなサウンドを井口が艶やかなボーカルで乗りこなすと、「Sorrows」では空間を切り裂くように唸り上げるギターに井口のパワフルなロングトーンが重なった。何度も声を求めながら、圧倒的なバンドアンサンブルで場を牽引してオーディエンスとの強固な一体感を築き上げてきたKing Gnu。「まだまだ歌える?」。そんな呼びかけとともにプレイされた「SUNNY SIDE UP」「雨燦々」では、彼らの声に全力で応える聴衆の力強いシンガロングが響き渡り、4人はそれぞれの表情で客席を見つめながらこれを受け止めた。

King Gnu(Photo by Kosuke Ito)
King Gnu(Photo by Kosuke Ito)

「来年はもっと楽しい景色を」

ラストナンバーを前に口を開いた井口は「来年で10周年。King Gnuってマイペースでリリースも少ないですけど、来年はもっと楽しい景色を見せられたらなと思ってますんで」と話して観衆を沸かせ「まだまだKing Gnuのことをよろしくお願いします!」と挨拶。そして4人は「飛行艇」で極太のサウンドを高らかに放ち、爆発的な盛り上がりの中でツアーを締めくくる。メンバーがステージを去ったあとも漂う残響と微かに残るスモークが熱狂の余韻を引きずる中、LEDビジョンに映し出されたのは、バンド結成10周年の幕開けを告げる東京・東京ドーム、大阪・京セラドーム大阪でのライブ告知映像。今後の展開への大きな期待感をもって、熱狂のツアーファイナルは幕を閉じた。

「King Gnu CEN+RAL Tour 2026」横浜アリーナ公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)
「King Gnu CEN+RAL Tour 2026」横浜アリーナ公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)

なおKing Gnuは、テレビアニメ「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」のオープニングテーマとしてオンエア中の新曲「GO GHOST」を7月29日に配信リリースする。

セットリスト

King Gnu「King Gnu CEN+RAL Tour 2026」2026年7月15日 横浜アリーナ

01. AIZO
02. Flash!!!
03. どろん
04. Teenager Forever
05. Vinyl
06. TWILIGHT!!!
07. ねっこ
08. Prayer X
09. Tokyo Rendez-Vous
10. Slumberland
11. NIGHT POOL
12. 白日
13. 破裂
14. CHAMELEON
15. The hole
16. 一途
17. ):阿修羅:(
18. SPECIALZ
19. BOY
20. SO BAD
21. Don't Stop the Clocks
22. MASCARA
23. Sorrows
24. 逆夢
25. SUNNY SIDE UP
26. 雨燦々
27. 飛行艇

King Gnu 10th Anniversary Opening Live "KICKOFF"

2027年2月17日(水)東京都 東京ドーム
2027年2月18日(木)東京都 東京ドーム
2027年3月13日(土)大阪府 京セラドーム大阪
2027年3月14日(日)大阪府 京セラドーム大阪

提供元:音楽ナタリー