マカロニえんぴつがナノ・ユニバースで正装し、“細かいきめと奥行き”見せたビルボード公演
マカロニえんぴつのビルボード公演「マカロニえんぴつat Billboard Live OSAKA and TOKYO 2025」が7月25日に大阪・ビルボードライブ大阪、30日に東京・ビルボードライブ東京で各日2回行われた。

ナノ・ユニバースで正装

これらの公演はビルボードライブとアパレルブランドのナノ・ユニバースの共同企画「music from NANO universe」の一環として開催されたもの。ナノ・ユニバースの創立25周年を記念して実施された今回は、ナノ・ユニバースのアイテムで正装したマカロニえんぴつがおしゃれで洗練されたライブレストラン・ビルボードライブに似合う楽曲を多数届けた。この記事では東京公演の1stステージの模様をレポートする。

マカロッカー(マカロニえんぴつファンの呼称)が多彩なフードやドリンクを味わって談笑する中、はっとり(Vo, G)、高野賢也(B, Cho)、田辺由明(G, Cho)、長谷川大喜(Key, Cho)、サポートの高浦“suzzy”充孝(Dr)が客席の間を縫ってステージへと移動。はっとりのアコースティックギターの弾き語りにメンバーが音を重ね「夜と朝のあいだ」でライブを始めると、その哀愁漂うアンサンブルに観客約300人が酔いしれる。「皆様お仕事お疲れさまでした。すべての労働者に捧げる歌」というはっとりの紹介で「働く女」へ移ると、ビルボードライブにぴったりとも言えるジャジーなサウンドでフロアを満たした。
マカロニえんぴつを救った曲

はっとりは客席を見ながら「大阪公演で経験してるから免疫がついたけど、どう考えても近いよね。先月は横浜スタジアムでライブをやらせていただいて、そういうギャップもかなりあるので、とっても楽しい。マカロニえんぴつの細かいきめの部分を見せて、奥行きを感じてもらいたいと思います」とコメント。メンバー紹介を挟んで「ロックスター・はっとりです。これ見たい? ビルボードのフォーマルバージョンなので見逃さないように」と言い、すっかり定着した“ロックスターポーズ”を両手を小さく広げながら控え目に披露して会場を沸かせた。その後、マカロニえんぴつは何事もなかったように「たしかなことは」でライブを再開し、「クールな女」ではアーバンなムードを演出。「月へ行こう」をきっかけに天井のミラーボールが回り始め、その光は熱のこもったパフォーマンスを見せるメンバーの姿をはっきりと照らした。

はっとりは今年を振り返りながら「2025年の頭から毎月曲を録ってるんですよ。録ってるってことはそのうち聴かせるってことだからね。大ちゃんの作った曲とか入るのかな? 賢也の曲も入るよね?よっちゃんの曲もあるよね?」とファンの期待を高める。そして、「マカロニえんぴつはかつて想像していたものより大きくなって、ステージ上のメンバーは変わらないのに見る景色が変わって、味方が増えた。うれしいことだけど、プレッシャーもあって。俺らがやることはあまり変えられないし進んでいくだけなんだけど、寂しさとか不安とか余計なことを考える時間が増えた。そんな中で今年の頭にふとできた曲が、マカロニえんぴつとしてステージに立つ自分自身を救ってくれました」と胸の内を明かしたのち、ひときわ思い入れの強い最新曲「静かな海」へ。孤独に寄り添うようなメッセージと魂のほとばしるロックサウンドが広がり、感動的な余韻を残した。
カルテットと共演

ここでストリングス隊を舞台に迎え入れたマカロニえんぴつ。はっとりが敬愛するユニコーンのプロデューサーも務めた笹路正徳が手がけるストリングスアレンジで、「なんでもないよ、」や「青春と一瞬」というライブ定番曲を畳みかける。さらに「忘レナ唄」でもカルテットの面々とともに熱演を繰り広げると、はっとりと田辺のツインギターも相まって、ライブハウスさながらの爆発的な盛り上がりを見せた。

カルテットのメンバーが去ったあとも場内の興奮は冷めやらず、勢いのあるカウントから「poole」へ突入。穏やかな立ち上がりからだんだんと熱を帯びる演奏でオーディエンスを釘付けにする。最後の曲はライブのラストソングとして定番の「ヤングアダルト」。はっとりが「あの子の孤独」という歌詞を「あなたの孤独」に変更して歌ったあとのサビでは、ファンの合唱が巻き起こった。すべての楽曲をパフォーマンスしたメンバーはマカロッカーにハイタッチしたり手を振ったりしながらステージをあとにした。

マカロニえんぴつは8月から9月にかけてファンクラブ限定のZeppツアー「マカロックツアーvol.20 ~むしろウチらが追っかける!愛を掴んでホールドオン篇~」、2026年1月から4月までホールツアー「マカロックツアーvol.21 ~心を覗いてシラけるより、ことばのシワだけ増やしてゆけ篇~」を行う。
セットリスト
「マカロニえんぴつat Billboard Live OSAKA and TOKYO 2025」2025年7月30日 ビルボードライブ東京
01. 夜と朝のあいだ
02. 働く女
03. レモンパイ
04. たしかなことは
05. 恋人ごっこ
06. クールな女
07. 月へ行こう
08. 静かな海
09. なんでもないよ、
10. 青春と一瞬
11. 春の嵐
12. 愛のレンタル
13. 忘レナ唄
14. ルート16
15. poole
16. ヤングアダルト
公演情報
マカロックツアーvol.20 ~むしろウチらが追っかける!愛を掴んでホールドオン篇~
2025年8月31日(日)北海道 Zepp Sapporo
2025年9月8日(月)大阪府 Zepp Osaka Bayside
2025年9月9日(火)大阪府 Zepp Osaka Bayside
2025年9月11日(木)福岡県 Zepp Fukuoka
2025年9月16日(火)愛知県 Zepp Nagoya
2025年9月17日(水)愛知県 Zepp Nagoya
2025年9月24日(水)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)
2025年9月25日(木)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)
マカロックツアーvol.21 ~心を覗いてシラけるより、ことばのシワだけ増やしてゆけ篇~
2026年1月17日(土)埼玉県 狭⼭市市⺠会館 ⼤ホール
2026年1月18日(日)埼玉県 狭⼭市市⺠会館 ⼤ホール
2026年1月23日(金)兵庫県 アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター) ⼤ホール
2026年1月24日(土)和歌山県 和歌⼭県⺠⽂化会館 ⼤ホール
2026年1月31日(土)石川県 ⾦沢歌劇座
2026年2月1日(日)新潟県 新潟県⺠会館 ⼤ホール
2026年2月7日(土)広島県 広島文化学園HBGホール
2026年2月8日(日)山口県 KDDI維新ホール
2026年2月11日(水・祝)鳥取県 米子コンベンションセンター BiG SHiP
2026年2月14日(土)高知県 高知県立県民文化ホール オレンジホール
2026年2月15日(日)香川県 レクザムホール(香川県県民ホール) ⼤ホール
2026年2月21日(土)宮城県 仙台サンプラザホール
2026年2月22日(日)青森県 リンクステーションホール青森(青森市文化会館)
2026年2月26日(木)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
2026年2月27日(金)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
2026年3月6日(金)静岡県 アクトシティ浜松 ⼤ホール
2026年3月11日(水)東京都 東京ガーデンシアター
2026年3月12日(木)東京都 東京ガーデンシアター
2026年3月15日(日)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
2026年3月16日(月)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
2026年3月25日(水)福岡県 福岡サンパレス
2026年3月26日(木)福岡県 福岡サンパレス
2026年3月30日(月)大阪府 フェスティバルホール
2026年3月31日(火)大阪府 フェスティバルホール
2026年4月4日(土)沖縄県 沖縄コンベンションセンター劇場棟
提供元:音楽ナタリー