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米津玄師が実写「秒速5センチメートル」に主題歌書き下ろし、奥山由之と“1991”タッグ

米津玄師が実写映画「秒速5センチメートル」の主題歌「1991」(ナインティーンナインティワン)を書き下ろし提供。この楽曲を使用した映画の最新予告編がYouTubeで公開された。

米津玄師の新たなアーティストビジュアル。(撮影:奥山由之)
「秒速5センチメートル」ポスタービジュアル ©2025「秒速5センチメートル」製作委員会
「秒速5センチメートル」ポスタービジュアル ©2025「秒速5センチメートル」製作委員会

「秒速5センチメートル」は、「君の名は。」「天気の子」「すずめの戸締まり」といったヒット作を生み出してきた新海誠が、脚本・監督を務めた2007年公開の劇場アニメーション作品。センチメンタリズムが凝縮された“新海ワールド”の原点との呼び声も高く、公開から18年経った今もなお愛され続けており、今回、実写映画化に際して奥山由之がメガホンを取った。

1991年生まれの米津は10代の頃、アニメーション映画「秒速5センチメートル」と新海自身が書き下ろした同作品の小説に深い感銘を受けた。主人公・遠野貴樹と、ヒロイン・篠原明里が出会ったのが1991年。2人が小学校で心を通わせ過ごしたまばゆい日常、大人になってからも色あせない“あの頃”が「1991」というタイトルに込められている。米津は原作の世界観をリスペクトしながら主人公に自らを重ねて楽曲を制作した。

米津と同じく奥山も1991年生まれ。これまでに米津の「感電」や「KICK BACK」のミュージックビデオやアーティスト写真の制作を通じて深い信頼関係を築いてきた2人が、今回は主題歌アーティストと監督としてタッグを組む。主題歌発表に伴い米津と奥山からのコメントが到着。その中で米津は「子供のころ原作と出会い、数年まえMV監督としての奥山さんと出会い、やがて映画監督にもなった彼がこのような素晴らしい映画を撮り、そこにわたしの居場所があったのが嬉しくてなりません」と思いをつづり、奥山も「互いに『1991』年に生まれ、同じ時代にものづくりを始めて、だからこそ(きっと)似た悩みをくぐり抜けながら、時に一緒に創作をしてきた米津さんと、ついに『秒速5センチメートル』を共に描けたことが嬉しくてなりません」と本作で米津とタッグを組むことができた喜びを明かしている。またこの発表に合わせて、奥山が撮影した米津の新たなアーティストビジュアルも公開された。

実写映画「秒速5センチメートル」は、10月10日に公開予定。松村北斗(SixTONES)が主演を務め、高畑充希、森七菜、青木柚、木竜麻生、宮崎あおい、吉岡秀隆らが出演する。主人公・遠野貴樹の18年間にわたる人生の旅を、幼少期、高校生、社会人の3つの時代で描く実写版は、東京や種子島などを舞台に全編ロケで撮影された。

米津玄師 コメント

映画を試写で初めて見させてもらった時、冒頭から終わりまで全てのカットに奥山さんの熱意と執念が滲むその出来栄えに「すごいものを見た」という興奮をおぼえました。子供のころ原作と出会い、数年まえMV監督としての奥山さんと出会い、やがて映画監督にもなった彼がこのような素晴らしい映画を撮り、そこにわたしの居場所があったのが嬉しくてなりません。映画の為に書き下ろした曲であるのはもちろんですが、先述の経緯による影響もあってか同時にわたしの半生を振り返るような曲にもなってしまい、映画のキーワードでもあるところの1991というタイトルにさせてもらいました。どうかよろしくお願いします。

奥山由之監督 コメント

互いに「1991」年に生まれ、同じ時代にものづくりを始めて、だからこそ(きっと)似た悩みをくぐり抜けながら、時に一緒に創作をしてきた米津さんと、ついに「秒速5センチメートル」を共に描けたことが嬉しくてなりません。
主人公である貴樹の半生に、映像や音楽を通して僕ら自身を重ねて描くことの意味が「1991」という曲の筆跡に詰まっているように感じて、初めて聴いたとき、その歌詞と音色に心が震えました。一歩一歩の歩みを大切に踏みしめるような旋律を、ぜひスクリーンで体感していただけましたら幸いです。

※宮崎あおいの「崎」はたつさきが正式表記。

※記事初出時、本文に一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

提供元:音楽ナタリー