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m-floの25周年の集大成!RIP SLYME、Crystal Kayら13組のlovesが駆けつけた熱狂の一夜

m-floがデビュー25周年イヤーを締めくくる集大成として、2月19日に東京・東京ガーデンシアターで約6年ぶりとなる単独公演「m-flo 25th ANNIVERSARY LIVE “SUPERLIMINAL”」を開催した。

左からLISA、VERBAL。

このライブでm-floは、前日の2月18日にリリースされた10枚目のオリジナルアルバム「SUPERLIMINAL」の収録曲を中心としつつ、13組の歴代の“loves”ゲストを迎え、これまでの自分たちの歴史を振り返るようなセットリストでライブを展開。公演終了後に、さらなる進化を遂げる充電のための“リミナル期間”に入ることがアナウンスされていたこともあり、m-floの1つの区切りとなるステージを見届けようと、会場には7000人のファンが集結した。

徹底した世界観で幕を開けた“宇宙への旅”

開演前から、会場はすでにm-floの世界に染まっていた。スクリーンに映し出されていた空港の出発時刻表示板には、フライト先として「EDEN-9」「MARS」「PLANET NOCTIS」「CRONOS FIELD」「OUTER RING」といった言葉が並び、現実の時間が各便の出発時刻に近付くたびに、搭乗を促すアナウンスが会場に流れる。その行き先の1つとしてボードに表示されているのが、本公演のタイトルでもある「SUPERLIMINAL」。開演前からすでにライブが始まっているかのような徹底したコンセプチュアルな世界観の演出が、観客の期待をじわじわと高めていった。

暗転後、真っ赤な照明がステージ中央を照らすと、そこには☆Taku Takahashiの姿が。壮大なサウンドに乗せて「come again」のサビの歌声が流れるオープニングから、大歓声の中でVERBALとLISAが登場した。「SUPERLIMINAL」に向かう宇宙船に搭乗して出発したことを示すように、「MARS DRIVE」でライブは開幕。LISAとVERBALの背後では横一列に並んだ60台のライトが波打つように光を放ち、不思議な照明演出で未来的な光景を作り出した。

「MARS DRIVE」をパフォーマンスするm-flo。
「MARS DRIVE」をパフォーマンスするm-flo。

この日の編成はバンドセット。石成正人(G)、堀正輝(Dr)、真船勝博(B)、大樋祐大(Key)という実力派プレイヤーが中央の☆Taku Takahashiを囲むように配置され、重厚なグルーヴで楽曲を支える。また、多くの曲では演奏とリンクして、巨大モニタにその歌詞が映し出された。「gET oN」では☆Taku Takahashiも前に出て、VERBALとの2MC体制でラップの応酬を展開。早くも会場はお祭り騒ぎだ。「No Question」では途中で“そのまま踊って帰っちゃう系?”こと「So Mama I'd Love To Catch Up OK?」がインサートされ、ハードでハイスピードな四つ打ちビートに体を揺らされながら観客が一斉にジャンプした。

左からVERBAL、☆Taku Takahashi。
左からVERBAL、☆Taku Takahashi。

「やっぱりウチらは愛し合ってる」

そしてここから“loves”ゲストのオンパレードに。最初のゲストとして登場したeillと向井太一は、2020年に「新“loves”プロジェクト」第1弾としてリリースされた「tell me tell me」を披露し、向井はこの日欠席だったSik-Kのパートもしっかりと歌い上げた。そのままeillがステージに残り「EKO EKO」へ。オーディエンスの「EKO! EKO! EKO! EKO!」コールが響き渡った。

向井太一
向井太一
eill
eill

「ELUSIVE」を歌い終えたLISAは、「この素晴らしいステージとパフォーマンスを、夜も寝ないで一生懸命考えてくれたのは☆Takuちゃんなんです」と語り始める。「普段はあんまり好きじゃないのよ?(笑)」と冗談めかしながらLISAは、「ただ今回は、すごく愛してるってわかった。やっぱりウチらは愛し合ってるってことで、30周年も35周年もやらないとね」と☆Takuを絶賛。客席からは温かな拍手が送られた。

LISA
LISA
☆Taku Takahashi
☆Taku Takahashi

2000年リリースの初期曲「Come Back To Me」では、しっとりと歌い上げながらLISAがサングラスを外すと、その目には涙が。途中で彼女は感極まって歌えなくなってしまった。その後も、BONNIE PINKとの「Love Song」、JP THE WAVYとの「TOXIC SWEET」と、サプライズゲストが次々と登場。イントロが鳴るたびに大歓声が沸き起こる。Mayaは「1CE AGAIN」と「HyperNova」の2曲で圧倒的な歌唱力を見せつけ、観客に深い感動をもたらした。

BONNIE PINK
BONNIE PINK
JP THE WAVY
JP THE WAVY
左からMaya、VERBAL。
左からMaya、VERBAL。

「m-floの一部になれて本当に幸せです」

25年間にわたりさまざまなジャンルを取り入れてリスナーを踊らせてきたm-floだけに、曲が変わるごとに近年のダンスミュージックの歴史を辿るようにサウンドが変化していく。メジャーデビューシングル「the tripod e.p.」に収録されていた「been so long」では、背後に当時のミュージックビデオが投影され、まるでLISAとVERBALが25年前の自分たちと共演しているかのような、過去と現在が交差するエモーショナルな演出に。同じく初期の人気曲「How you like me now?」では2人のラップの掛け合いに合わせて、オーディエンスが腕を振る光景が広がった。この曲を歌い終えるとLISAは「この曲やっぱ楽しいね! VERBALさん!」と笑顔で同意を求め、会場の空気をさらに温めた。

VERBAL
VERBAL

☆Taku Takahashi、VERBAL、LISAの3人だけで制作された楽曲としては約7年ぶりとなった新曲「You Got This」を披露する前に、LISAは曲名の意味を「あなたは大丈夫。あなたならできる」と説明。「今日この中で一番緊張してるのは私なので、この曲のタイトルを私に言ってください」と呼びかけ、会場中からの「You Got This!」という大きなコールとともに曲がスタートした。トップシークレットマンのしのだりょうすけがステージに駆け込み「GateWay」が始まると、一転してパンキッシュな雰囲気に。しのだの煽りと攻撃的なサウンドで興奮が高まる中、この日は欠席となったもう1人のloves、Diggy-MO'が金色に輝くロボットとしてスクリーンに登場し存在感を放っていた。

左からLISA、VERBAL、しのだりょうすけ(トップシークレットマン)。
左からLISA、VERBAL、しのだりょうすけ(トップシークレットマン)。

祭囃子をm-flo印のダンスミュージックに昇華した「CHARANGA」の熱気冷めやらぬ中、新たなlovesとして加藤ミリヤが登場。「m-floの一部になれて本当に幸せです」と挨拶。思わぬゲストの登場に会場が沸く中、彼女は「ONE DAY」を切なく歌い上げた。

左から加藤ミリヤ、VERBAL。
左から加藤ミリヤ、VERBAL。

m-floとしては珍しいギターロックサウンドの「Reckless」ではAdee A.がパワフルなボーカルで熱気を再び上昇させ、バラード「let go」ではYOSHIKAがピアノ主体の演奏をバックに抜群の歌唱力でオーディエンスを圧倒。大歓声に迎えられたCrystal Kayは、loves体制初の楽曲「REEEWIND!」で迫力あるロングトーンを響かせ、さらに「Love Don't Cry」もソウルフルに熱唱。ファンキーなバンドサウンドによって広大な東京ガーデンシアターはさながら巨大なディスコと化した。

Adee A.
Adee A.
YOSHIKA
YOSHIKA
左からCrystal Kay、VERBAL。
左からCrystal Kay、VERBAL。

RIP SLYMEと会場を揺らした本編ラスト、そして大団円のアンコール

この日一番の歓声を浴びながらステージに現れたのはRIP SLYME。PESが「皆さん楽しんでますか? こっちはずっと楽屋のモニタで観てましたよ。いいね君たちは、こんな豪華なライブを」と羨ましそうに語って笑いを誘う。そして6人のMCが横一列に並び、本編ラストを飾る「ARIGATTO」がスタート。m-floとRIP SLYMEのメンバーが楽しそうにマイクリレーをつなぎ、会場はすっかりパーティ空間に。PESが自分のターンで歌わずに「有明の皆さん! ご機嫌はいかがでしょうか? でっかい声で騒げ!」とシャウトしたり、LISAのパートに入る前にMC全員で「LISA! LISA!」とコールしたりと、RIP SLYMEとのコラボならではの自由奔放なパフォーマンスが繰り広げられた。

RIP SLYME
とm-flo。
RIP SLYME とm-flo。

アンコールに呼び戻されてm-floの3人とバックバンドが再びステージへ。VERBALは「まだやってない曲があるじゃないですか!」と観客に呼びかけ、melody.と山本領平を招き入れた。そしてVERBALは観客に人差し指を掲げるように促し、オーディエンスと一緒に「DJ ☆Taku! Drop it!」と声を合わせる。これを合図に「miss you」がスタート。melody.、山本、VERBALによる、まるで会話を楽しむかのような歌の掛け合いにオーディエンスが沸き上がった。さらにアウトロでこの日のlovesゲスト全員がステージに呼び込まれ、改めて1人ひとりが紹介された。

左からmelody.、山本領平。
左からmelody.、山本領平。
「miss you」のラストに集まった出演者一同。
「miss you」のラストに集まった出演者一同。

ゲストが退場した後、これから「リミナル期間」に入るLISAは観客に向けて「See you very soon. だから待っててね? 待ってくれるでしょ?」と語りかけた。最後にVERBALは客席に向かって「今度はみんなにDrop itしてほしい」とリクエスト。コールを託された観客の「Drop it!」という叫びが重なった瞬間、「come again」がスタートした。満員の客席に大合唱が響き渡り、涙目で笑顔を浮かべるLISA。曲が終わると、メンバー3人はやり切ったような感無量の表情を浮かべ、彼らに向けて惜しみない拍手が送られた。

東京・東京ガーデンシアター「m-flo 25th ANNIVERSARY LIVE “SUPERLIMINAL”」の様子。
東京・東京ガーデンシアター「m-flo 25th ANNIVERSARY LIVE “SUPERLIMINAL”」の様子。

セットリスト

「m-flo 25th ANNIVERSARY LIVE “SUPERLIMINAL”」2026年2月19日 東京ガーデンシアター

01. MARS DRIVE(LISA)
02. gET oN(LISA)
03. No Question(LISA)
04. tell me tell me(LISA、eill、向井太一)
05. EKO EKO(eill)
06. ELUSIVE(LISA)
07. Come Back To Me(LISA)
08. Love Song(BONNIE PINK)
09. TOXIC SWEET(JP THE WAVY)
10. 1CE AGAIN(Maya)
11. HyperNova(Maya)
12. been so long(LISA)
13. How you like me now?(LISA)
14. You Got This(LISA)
15. GateWay(しのだりょうすけ)
16. CHARANGA(LISA)
17. ONE DAY(加藤ミリヤ)
18. Reckless(Adee A.)
19. let go(YOSHIKA)
20. REEEWIND(Crystal Kay)
21. Love Don't Cry(Crystal Kay)
22. ARIGATTO(LISA、RIP SLYME)
<アンコール>
23. miss you(melody.、山本領平)
24. come again(LISA)

提供元:音楽ナタリー